舌下免疫療法
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舌下免疫療法
くしゃみが止まらない、鼻水・鼻づまりで息をするのも苦しい。目がかゆい・・・
そんな症状があったら、それは アレルギー性鼻炎かもしれません。
アレルギー性鼻炎の代表と言えば スギ花粉症。その名の通り、スギの花粉が飛ぶ1月から4月にかけて症状が現れます。スギ花粉症のほかにも、ヒノキ花粉症(2~5月)やブタクサ花粉症(8~10月)など、多くの植物の花粉が花粉症の原因となります。花粉症は原因となる植物の花粉が飛ぶ季節でなければ症状が現れないので、 季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。
その一方で、季節によらずくしゃみや鼻水、鼻づまりに悩まされているひとも・・・
そんな症状があったら、通年性アレルギー性鼻炎かもしれません。
通年性アレルギー性鼻炎の主な原因にはハウスダスト(ダニ)やカビ、ペットの毛などがあります。
日本人の4人に1人は通年性アレルギー性鼻炎であると言われます。
「鼻粘膜の炎症」である「鼻炎」の主な原因としては、風邪などの感染症と、ハウスダスト(ダニ)や花粉などのアレルゲンがあります。
風邪をひいたわけでもないのに鼻炎の症状が現れる場合は、「アレルギー性鼻炎」が疑われます。
アレルギー性鼻炎の原因となる「アレルゲン」は、私たちが日常生活で接触しているいろいろな動植物や室内のハウスダスト(ダニ)・カビなどです。どのようなアレルゲンに対してアレルギー反応をおこすかは人によって異なります。
アレルギー性鼻炎は、「季節性アレルギー性鼻炎」と「通年性アレルギー性鼻炎」との2つに分けられます。
スギ花粉症の症状は日常生活に大きく影響
全国の花粉症患者さんの数について、耳鼻咽喉科の担当医とその家族を対象として、2008年にアンケート調査が行われています。
その結果、29.8%に何らかの花粉症(花粉症全体)が、そして26.5%にスギ花粉症が認められました。スギ花粉症に注目すると、花粉症患者の約90%、全国民のおよそ4人に1人がスギ花粉症といえます。
http://www.torii-alg.jp/cedar/
通年性アレルギー性鼻炎とは、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状が、季節を問わずあらわれる疾患です。通年性アレルギー性鼻炎の主な原因(アレルゲン)は、ダニ、真菌(カビ)、昆虫、ペットの毛などが知られています。鼻の症状だけでなく、目のかゆみや涙目をともなうこともあります。アンケート調査の結果、日本人の23.4%※の人が通年性アレルギー性鼻炎であることがわかりました。
アレルギー性鼻炎の治療
症状をおさえる薬物療法(対症療法)と根本的な体質改善が期待できるアレルゲン免疫療法
アレルゲン免疫療法の特徴
- アレルギー症状を改善、長期にわたり症状をおさえる可能性のある治療法です。
症状がおさえきれない場合でも、症状を和らげ、おくすりの使用量を減らすことも期待できます。 - 治療前に、症状がアレルゲンによるものかの確定診断が必要です。
問診やアレルギー検査などを行うことにより、症状を引き起こすアレルゲンを確かめます。 - 治療は長期間(3~5年)かかります。
- すべての患者さんに作用が期待できるわけではありません。
期待できる作用
舌下免疫療法と、薬物療法(対症療法)との違いは?
薬物療法(対症療法)は、症状を起こす物質(ヒスタミンなど)の働きや鼻の中の炎症をおさえて症状を和らげます。アレルゲン免疫療法は、からだをアレルゲンに慣らして、症状を和らげたり、根本的な体質改善が期待できる治療法です。
スギ花粉症の場合はスギ花粉を、ダニアレルギー性鼻炎ではダニのアレルゲンを含む治療薬を用います。
作用はどれくらいであらわれるの?
正しく治療が行われると、スギ花粉症の場合は初めてのスギ花粉飛散シーズンから、ダニアレルギー性鼻炎の場合は治療を始めて数ヶ月後から作用が期待され、年単位で継続することで作用が得られると考えられています。
長期間、正しく治療が行われると、アレルギー症状を改善したり、治療終了後も長期にわたり症状をおさえること、または症状がおさえきれない場合でも、症状をやわらげ、おくすりの使用量を減らすことも期待できます。
いつから始められるの?
スギ花粉症の場合は、スギ花粉が飛んでいる時期は治療を新たに開始することはできません。
スギ花粉症の「アレルゲン」は「スギ花粉」であり、スギ花粉が飛んでいる時期はアレルゲンに対する体の反応性が過敏になっています。
そのため、スギ花粉が飛んでいない時期に治療を開始します。治療開始時期については、医師とご相談ください。
一方、ダニアレルギー性鼻炎の場合は時期に関わらず治療は始められます。
どれくらい治療するの?
スギ花粉及びダニに対する舌下免疫を希望される方はまず当院で血液検査を行います。
アレルギーの程度が6段階で3以上の人が治療の対象になります。
年齢は小学校1年生以上であれば可能です(年齢が引き下げられました)。
最初は基幹病院(県立中央病院、松山赤十字病院、鷹の子病院、愛媛大学医学部付属病院のいずれか)に紹介し、初期導入(2週間)を行います。
1回目は説明とその場での内服。1週間後に再度受診し、薬の量を増やして内服します。
2回の受診のみです。
その後の維持量法は当院で行います。
4週間ごとに来院されるだけでかまいません。舌下免疫治療の方はお待たせしません。
重症の気管支喘息を持っている人、ステロイド薬投与中の方には行いません。
3年間は毎日舌下に薬を投与する必要がありますので根気のいる治療ではありますが、アレルギーの症状が楽になる可能性があります。